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円形脱毛症を漢方薬で---自己免疫疾患から

円形脱毛症を漢方薬で---自己免疫疾患から
以外にも世の中に多い、円形脱毛症、原因は不明、但し、いくつか考えられる原因のなかで、自己免疫疾患が有力な説。


脱毛部位も頭部の一部から全身脱毛まで、疾患個所がまちまちです。免疫機能は、自分自身の身体を守るために、外部から入ってきた異物に対し攻撃をします。自己免疫疾患とは、免疫機能の異常によって、自分の身体の一部を異物(敵)と判断し、攻撃をしてしまうことです。



異物(敵)に対し、攻撃をするもののひとつにリンパ球があり、円形脱毛症の原因が自己免疫疾患と考えられる理由として、脱毛部分に多くのリンパ球が集まっていることが判明しています。激しく攻撃された毛根は破壊され、それまでに、健康だった髪の毛が突然抜け落ちてしまいます。リンパ球は通常は、血液中に他の成分と混在して、体内で肝炎や胃炎などの炎症が起きると、その部位に集まり、炎症を抑えようとします。円形脱毛症は、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患を持っている人の方が、持っていない人に比べて多く発症しているようです。



また、自己免疫疾患を原因とする円形脱毛症は、同じく自己免疫で起こり易い、アトピー性皮膚炎や甲状腺疾患(橋本病など)、糖尿病などの免疫異常疾患と同時に起こりやすいといわれています。
今回、体に全く“毛”存在しない重症円形脱毛症の漢方服用例です。何とこの漢方処方、特にマイルドな働きを持つ漢方が何かしら、免疫反応を調整しているのか、最近の服用例(男性30代半ば)の方ですが、その漢方処方を8カ月服用し続けていますが、ここ3カ月前から産毛が頭部・膝の部分に“毛が”少しですが生えてきました。
小学生から脱毛が始まり、20年間、体毛は全くなかったそうです。漢方薬が、自己免疫疾患(肝臓病、アトピー性皮膚炎など)にも効くということは以前より、経験済みでしたが、小学生より、大学病院通院治療中の円形脱毛に少しでも効果があったということは意義があります。

 

 



加味逍遥散は肝火上炎 の代表的漢方処方

更年期障害のファーストチョイスに加味逍遥散というくらい、あまりにも有名な漢方処方で、職場の人間関係などによるストレスなどに、加味逍遥散が随分助けてくれます。嫌な上司・家庭内でのトラブル・仕事上での人間関係などから起こりやすい精神神経症状にとてもお勧めです。イライラしたり、やたらと怒りっぽくなったりする方に良く効きます。
宋時代(1107~1110年)和剤局方記載、漢方的な治療法は、気滞血瘀・肝気鬱結・肝陽上亢で、気・血の流れが悪く、停滞している“気・血・水”の流れをよくすることで、精神神経状態を落ち着かせ、血液循環を改善し、清熱作用で上半身の余分な熱(のぼせ傾向)を取り去ります。
ホルモンバランスを整え、生理不順や生理痛・イライラしたり怒りっぽくなる・やる気の低下・めまいやフワフワ感・動機・上半身が熱くなるのぼせ傾向や発汗・寝つきが悪い・不眠症・不安感・抑うつ状態・焦躁感・頭痛・肩こり・倦怠感・多汗症・赤面症・ニキビ・肝斑・慢性肝炎・子宮筋腫・不妊症などの症状・病気にまで適応します


黄連解毒湯

肝火上炎 の代表的漢方処方

まさに肝臓が燃え盛る表現で、その火を清熱薬で”消化”することで症状が改善します。
肝火上炎:怒りっぽい・イライラ・顔色が赤い・カーッとなるなど。


清熱解毒の代表的漢方処方黄連解毒湯。
外台秘要記載、成分黄連・黄芩・黄柏・山梔子はのぼせ気味で顔色赤く、イライラする傾向の方の、胃炎・口内炎・二日酔いなどから、不眠症・ノイローゼ・めまい・動悸・更年期障害・自律神経失調症などの神経症に幅広く応用されています。
漢方的考え方・治療法は心火旺・肝胆火旺・清熱解毒で、上半身の余分な熱を取り去り、高血圧・脳卒中・精神不安・焦躁感・赤面症・多汗症・鼻血・痔出血・アトピー性皮膚炎などに使用されています。

桂枝茯苓丸
金匱要略記載、瘀血(血液の滞り)には桂枝茯苓丸というくらい、瘀血の代表格的漢方処方です。
血行をよくして熱のバランスを整えることで、のぼせや冷えを改善し、子宮などの炎症をしずめます。また、ホルモンバランスを整える効果も期待でき、生理不順や生理痛・頭痛・めまい・肩こり・のぼせ・足の冷えなどを改善し、更年期障害・不妊症・子宮筋腫・ニキビ・シミ・痔・肝臓病、瘀血(血行不良)が原因の病気・症状を改善します。不妊症の場合、排卵があっても黄体機能が悪いと着床せず妊娠できないケース等に温経湯・当帰芍薬散とともに使用されています。

芎帰膠艾湯
金匱要略記載、出血や貧血などに使用され、不正出血や痔出血・血尿・生理不順・流産癖・腎出血などに使用されています。漢方的考え方は血虚(貧血傾向・眼精疲労・生理不順など)の出血に使用される代表格で、顔色が悪くつやがない、カサカサ肌・四肢のしびれ・筋肉のひきつり・目のかすみや眼精疲労・頭のふらつきなどの血虚症状を伴います。